電気亜鉛メッキとは?

特 性 加工工程 加工例

特 性

電気亜鉛めっきとは、電解溶液中で品物を陰極として通電し、
表面にめっき金属を析出させるもで、装飾、防錆機能とさまざまな目的に応じて
比較的安価に良好な密着性を持った皮膜として、量産品から
多種少量品まで加工可能です。

電気亜鉛メッキの優れた特性


1.電気亜鉛メッキは、密着性に優れています。
電気亜鉛メッキは、高価な金属の優れた特性を良好な密着性も持った皮膜として
付与でき、塗装のように衝撃などで剥離する事がありません。


2.電気亜鉛メッキは、耐食性にすぐれるとともに他のメッキよりも経済的です。
電気亜鉛メッキは、緻密な純亜鉛層の保護皮膜と電気化学的な
犠牲防食作用により、使用条件によっては、長期間にわたり鉄鋼を錆から守ります。


3.電気亜鉛メッキは、精度が必要とされるものにも加工できます。
電気亜鉛メッキは、メッキ浴の物性によって異なりますが、、15℃〜35℃とほぼ
常温で防錆処理が可能な為、歪み、反りなどの製品が変形する心配がありません。
自動車部品や、通信機器、コンピューター部品等の精度の必要とされる部分にも
比較的容易に防錆処理を行う事ができます。


4.クロメート処理
亜鉛メッキ後、クロム酸を主成分とする混酸に浸漬する処理をクロメート処理という。
クロメート処理には、耐食性の向上、白さびの発生を防ぎ、指紋その他の汚れを
付きにくくする、外観の良くする、塗装等への二次加工の密着を良くするといった
効果、目的があり、光沢クロメート、有色クロメート、緑色クロメート、
黒色クロメート処理などがある。
 
クロメート処理の種類 タイプ 外見色調 使用条件・目的
光沢クロメート

(ユニクロ)
外見型

耐食型
青銀白色

青〜セミイエロー
美観を持たせ、耐食性をさほど
重視しない部品。
耐食性を重視し、R/Lの識別に。
有色クロメート 黄金色又は、虹色 耐食性を重視した部品
黒色クロメート 外見型

耐食型
黒色 耐食性は良好で、装飾部品にも、
よく使われる。ただし、耐摩耗性を重視
しない部品。
耐食性を重視した部品で、耐候性にも
優れる
緑色クロメート 耐食型 オリーブ色 過酷な腐食環境で、使用される部品。


5.電気亜鉛メッキの規格
種 類 等 級 メッキ最小膜厚
(ミクロン)
記 号[旧] 記 号[新]
1 種 1 級   MFZn T  Fp−Fe/Zn  2又はEp−Fe/Zn[1]
2 級   MFZn U  Fp−Fe/Zn  5又はEp−Fe/Zn[2]
3 級   MFZn V  Fp−Fe/Zn  8又はEp−Fe/Zn[3]
4 級 13   MFZn W  Fp−Fe/Zn 13又はEp−Fe/Zn[4]
5 級 20   MFZn X  Fp−Fe/Zn 20又はEp−Fe/Zn[5]
6 級 25   MFZn Y  Fp−Fe/Zn 25又はEp−Fe/Zn[6]
2 種 1 級 MFZn T−C  Fp−Fe/Zn  2/CM
 又はEp−Fe/Zn[1−C 1]
2 級 MFZn U−C  Fp−Fe/Zn  5/CM
 又はEp−Fe/Zn[2−C 2]
3 級 MFZn V−C  Fp−Fe/Zn  8/CM
 又はEp−Fe/Zn[3−C 3]
4 級 13 MFZn W−C  Fp−Fe/Zn 13/CM
 又はEp−Fe/Zn[4−C 4]
5 級 20 MFZn X−C  Fp−Fe/Zn 20/CM
 又はEp−Fe/Zn[5−C 5]
6 級 25 MFZn Y−C  Fp−Fe/Zn 25/CM
 又はEp−Fe/Zn[6−C 6]
備 考 1種は、メッキのまま及び硝酸浸漬、又は光沢クロメート処理を施したもの。
2種は、有色クロメート処理を施したもの。
メッキ最小膜厚は、各クロメート皮膜を含まない厚さ。


5.完全なメッキ施工のために
溶接スラグは完全に除去してください。
浸漬工程がある為、メッキ液等が抜ける構造の必要がございます。

上へ