ダクロタイズドとは?

特 性 加工工程 加工例

特 性

ダクロタイズド処理とは、金属亜鉛を3価クロム化合物で結合した高い耐食性を
有する銀白色の皮膜を形成し、特にその処理工程では、公害の恐れが無く
その他に見られない優れた耐食性を示します。

ダクロタイズドの優れた特性


1.ダクロタイズド処理は、密着性に優れています。
ダクロディップ(処理液)に浸漬したのち、焼成炉で約300℃で加熱する事によって
六価クロムがグリコール等の有機物で還元され、水不溶性アモルファスを
生成し、これがバインダーとなって、数十層に積層された亜鉛フレークを相互に
結びつけて皮膜を形成すると同時に無水クロム酸が金属素地表面を酸化して
化学的に結合し、強固な密着力を生じます。
 
ダクロタイズド皮膜の構造
ダクロタイズド処理遊離皮膜の断面走査電顕写真
          
ダクロタイズド処理皮膜の断面走査電顕写真
             
 
2.ダクロタイズド処理は、耐塩水噴霧性が優れています。
ダクロタイズド処理は、わずか4〜8μ程度の皮膜で、従来の電気亜鉛メッキと
比較し、優れた耐食性を示します。

塩水噴霧試験360時間後
 ダクロタイズド処理  電気亜鉛メッキ   溶融亜鉛メッキ


3.ダクロタイズド処理は、水素脆性の恐れがありません。
ダクロタイズド処理は、酸洗い工程を行わず、かつ電解反応によって発生する
水素ガスが素材に浸透する事が無い為、素材硬度を失わず、優れた
防錆が得られます。


4.ダクロタイズド処理は、耐熱防錆性に優れています。
ダクロタイズド処理は、連続250℃の温度に長時間耐えることが可能です。
 
300℃で12時間加熱後



電気亜鉛メッキ ダクロタイズド


5.ダクロタイズド処理は、様々な素材に加工可能です。
アルミへの加工は、電蝕を防ぐ効果があります。また、鉄はもちろんその合金類、
鋳鉄、非鉄金属(銅、ニッケル、亜鉛など)およびその合金類、軽金属
(アルミニウム、マグネシウムなど)およびその合金類、各種ダイキャストなどにも
加工可能です。
 


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